&フォークの分数人生

30代のシンガーソングライターがのんびり書き綴るエッセイ

ギターコード Em7の押さえ方を伝えるには

こんにちは。

&フォークです。

 

最近「楽器を教える」ということの奥深さを改めて感じています。

 

楽器に限ったことではないと思いますが、教える人と教わる人の感覚の違いという部分に様々な距離感で誤差があるということが大きな要因かと思ったからです。

 

僕の場合で言うとギターを教えるときです。

 

例えばEm7というコードを弾いてみましょうというとき。

 

教える側の僕としては『指一本で押さえられるコードだから初心者さんでもスッと弾けそうだ◎』と考えています。

 

Em7とは、

中指で5弦の2フレットを押さえて、6~1弦を全て鳴らせばOKなコードです。

 

 

実際に相手に弦を押さえる部分を伝えて弾いてもらうと、どうも同じような音が鳴りません。

具体的に言うと音が鳴っていない弦があるということ。

 

 

それはなぜなのか。

 

 

大きな原因は1つ。

 

弦に指の腹や手のひらなどが触れていてミュート(消音)されている。

 

自転車のベルを鳴らしたときをイメージしてもらうと、わかるかもしれません。

 

普通にベルを鳴らすとチリンチリン(もしくはチーン♪)と音が響いて伸びますよね?

 

でも、そのベルに手や指を触れたまま鳴らすと響きがかなり弱く音が伸びませんよね?

 

もしくは雨の日にベルを鳴らしてもきれいな音が鳴らない、という経験がある方もおられるかもしれません。

 

どちらもベル自体の振動が制限されているから音が響かない(伸びない)のです。

 

 

それと同じことが、ギターの弦(主に左手)で起こってしまっているということです。

 

 

と、この辺りのことをギターを初めて間もない相手に伝えるのに様々な表現を使います。

 

ギターや楽器に慣れている人なら、きっとイメージがしやすかったり自分で原因がわかりますが経験が浅いとわからなくて当然です。

 

そこをいかに相手の中にあるイメージや経験に近いもので感じてもらうか、ということがひとつのポイントになってくるのかなと考えています。

 

 

解決策としては、

  • 押弦する指をできるだけ寝かさない
  • 指先で弦を押さえる
  • フレットの近くを押さえる

などが挙げられます。

親指の位置手首、ひじの位置なども影響してくるかと思われます。

 

具体的な体の動きを伝えていくのと同時に、その動きやコツみたいな部分は感覚的に雰囲気を感じ取ってもらわないといけないかなぁと思っています。

 

 

そこに経験者と初心者の感覚の差が様々な距離感であると思っております。

 

いかにその部分をなめらかに縮めてあげられるか。

 

そこをテーマに教え方なんかを考えていくと、それはそれは奥が深くて延々と考えていけちゃう気がします。

 

 

かつては自分も未経験の初心者。

 

つまずきまくって諦めたりもした先に、今があります。

 

あのときの自分の気持ちを、できるようになった今だからこそ参考にして「これからできるようになる状態」を想像すること。

 

 

これはひとつ大切な感覚ではないかなと思います。

 

『なんでできないの?』

 

ということをハッキリさせつつと、

 

『そしたら、どうすればできるようになるかな?』

 

という部分を一生懸命考え抜いてアドバイスしていくことに、全力を尽くしていきたいと思います。

 

 

Em7というコードはだいぶシンプルですが、そうは言いながらもある程度適した左手の形で弦を押さえることができていないと全ての弦がきれいになることはありません。

(中指で4弦、手のひらなどで1弦に触れてしまうとその2本はミュートされてしまうから)

 

押さえる場所が一ヶ所で指を一本しか使わなくても、実際は左手(左腕)全体のバランスで弦を押さえているという感覚が必要ということになってきます。

 

 

その感覚を掴んでもらうには多少の時間が必要かと考えますが、その時間をいかに楽しんでもらうかということもしっかりと考えていこうと思います!

 

 

できる人からすれば簡単なことも、できない人からすれば困難なことだったりするのです。

 

そこだけは、勘違いしたままいかないようにしようと思います!

 

 

それでは、また♪